2017年4月12日
茶の湯の心は“日本美”の凝縮ではないでしょうか。
茶道での“日本美”とは「自然の美、用の美、しつらいの美、型の美」といわれ、その中の大きな要因を茶道具が占めています。
この棗は日本人の繊細さを正に表す春秋の自然美です。
春の風情を伝える“柳桜蒔絵”は「見渡せば 柳桜をかきまぜて 都ぞ春の 錦なりける」(古今和歌集 春の歌)から採ったもので、加賀塗の光沢が鮮やかなものです。
一方秋の“誰が袖”棗は、表千家先代の即中斎宗家が好んだ棗だそうで、菊と籬(まがき)がちりばめられた輪島塗で中国の詩人・陶淵明の世界を表したものだそうです。
太宰府で表千家の茶の道を教えている山浦さんは、一門の稽古の時に両方とも大事に使っているということです。
棗はきらびやかな遊び心で客をもてなす“うす茶”の席で使われる大事な茶道具の一つです。
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