2018年10月5日
「鼻煙壷」は中国・清朝時代に流行した嗅ぎタバコの容器です。
素材は、玉(ぎょく)、ガラス、陶器、骨など様々で、ヒスイやメノウ、碧玉など美しい石を使った“玉”は、中国や日本で珍重されました。
白い土台の表面の赤い石に蝉と葉のついた枝を浮き彫りにした壷は、こうした玉のひとつです。
大きな赤い壷は、山珊瑚と呼ばれる珊瑚の化石に細かな彫刻が施されています。
ガラスの壷は、片面に中国の田園風景が描かれていて、上部の「贈」の文字から、贈り物だったと思われます。
反対側には、唐時代の詩人・王維が作った「桃紅復含宿雨・・・(桃は紅にしてまた宿雨を含み・・・)」と、賈島(かとう)「隠者(いんじゃ)を尋ねて遇はず」と題した「松下問童子・・・(しょうか童子に問う・・・)」の2つの漢詩が、続けて小さな字で綴られています。
骨の素材に線画を施したものや、黒い針のような鉱物が閉じ込められた針水晶の壷など、さまざまな鼻煙壷を比べてご覧ください。
ハローダイヤル:050-5542-8600(オペレーター対応)
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